在宅ワークに切り替えると、オフィスで共有していたプリンターやスキャナーが使えなくなり、自宅での書類管理に困る場面が出てくる。
プリンターはインクジェットとレーザーで何が違うのか。スキャナー単体と複合機はどちらを選べばいいのか。Wi-Fi対応は必要か。ランニングコストはどれくらいかかるのか。
この記事では、テレワーク・在宅ワーク向けにプリンターとスキャナーの選び方を整理します。
【結論】
テレワーク向けプリンターはインクジェット・レーザーの違い・印刷頻度・スキャン機能の有無の3軸で選べば判断できます。理由は、この3点が印刷品質・ランニングコスト・設置スペースに直結するからです。印刷頻度が低い場合はインクジェット複合機(20,000〜35,000円前後)、スキャンのみが目的ならドキュメントスキャナー(15,000〜30,000円前後)が費用対効果の高い選択肢です。
Q1. テレワークにプリンター・スキャナーは必要か|ペーパーレス化との使い分け
テレワークでプリンター・スキャナーが必要になる場面を先に確認します。すべての書類をデジタルで処理できる業務であれば、プリンター・スキャナーへの投資は不要です。逆に紙の書類が業務に不可欠な場合は自宅での対応手段が必要になります。
プリンターが必要なケース
契約書・申請書・提出書類など印刷が必要な場面、子どもの学習プリントや家庭用途も兼ねたい場合です。コンビニ印刷で対応できる印刷頻度(月1〜2回)なら、プリンターを買わずにコンビニを使う方がコストパフォーマンスが高いケースがあります。
スキャナーが必要なケース
紙の書類をデジタル化してクラウドで管理したい、郵便物・領収書をスキャンして経費管理したい、契約書・書類を電子保存したい場合です。スキャナーはペーパーレス化を進めるためのツールとして、プリンターより需要が高まっています。
コンビニ印刷との使い分け
月の印刷枚数が10枚以下なら、コンビニ印刷(1枚10〜20円)の方が機器購入・インク代・電気代のトータルコストで安くなるケースが多い。月30枚以上コンスタントに印刷するならプリンター購入の費用対効果が出てきます。
判断基準(YES/NO)
- 月の印刷枚数が30枚以上 → プリンター購入を検討
- 月の印刷枚数が10枚以下 → コンビニ印刷で対応
- 紙書類のデジタル化が必要 → スキャナー(複合機またはドキュメントスキャナー)
- 印刷もスキャンも必要 → インクジェット複合機を検討
Q2. テレワーク向けプリンターの選び方|最初に決める3つの軸
軸① インクジェットかレーザーか
インクジェットプリンターは写真・カラー印刷の品質が高く、本体価格が安い。ただしインクの乾燥・目詰まりが起きやすく、印刷頻度が低いとインクが固まって使えなくなるリスクがあります。ランニングコストは純正インクを使うと高くなりやすい。エコタンク・大容量インクタンク搭載モデルはランニングコストを大幅に抑えられます。レーザープリンタはモノクロ印刷の速度が速くランニングコストが低い。ただし本体価格が高く、カラーレーザーはさらに高額になります。テレワークで書類・文字中心の印刷が多い場合はモノクロレーザーが長期的なコスト面で優ります。
軸② 印刷頻度とランニングコスト
プリンターのランニングコストは印刷1枚あたりのインク・トナーコストで比較します。インクジェット(純正インク)は1枚あたり5〜20円前後、エコタンクモデルは1〜3円前後、モノクロレーザーは1〜3円前後です。月の印刷枚数と年間コストを試算してからプリンタータイプを選ぶことが後悔しない判断につながります。
軸③ Wi-Fi・スマホ対応
テレワーク環境ではPCとの有線接続より、Wi-Fi経由でPC・スマホから印刷できるモデルの方が使い勝手が高い。AirPrint(iPhone・iPad対応)・Mopria(Android対応)に対応しているモデルはスマホから直接印刷できます。スキャンしたデータをクラウドに自動送信できる機能があると、ペーパーレス化の効率が上がります。
判断基準(YES/NO)
- カラー印刷・写真印刷が多い → インクジェット
- 文字・書類中心・大量印刷 → モノクロレーザー
- インクコストを抑えたい → エコタンクモデルを選ぶ
- スマホから印刷したい → AirPrint・Mopria対応を確認
Q3. スキャナー・複合機・モバイルスキャナーの向き不向き
インクジェット複合機(プリンター+スキャナー)
印刷とスキャンの両方が必要な場合は複合機が最も効率的です。フラットベッドスキャナー(本を開いてガラス面に置いてスキャン)が内蔵されており、A4サイズまでの書類スキャンに対応しています。Wi-Fi対応で複数PCから使えるモデルが在宅ワーク向けの標準構成です。価格帯は15,000〜35,000円前後。
ドキュメントスキャナー(ADF搭載)
ADF(自動原稿送り装置)が搭載されたスキャナーは、複数枚の書類を連続してスキャンできます。領収書・契約書・名刺など大量の紙書類をデジタル化したい場合に向いています。両面スキャン対応モデルは表裏を一度にスキャンでき、ペーパーレス化の効率が大幅に上がります。印刷機能はないため、印刷は別途必要です。価格帯は15,000〜40,000円前後。
モバイルスキャナー
小型・軽量で持ち運びできるスキャナーです。出先での書類スキャンや、デスクスペースが限られる環境に向いています。スマホのカメラアプリ(Adobe Scan・Microsoft Lens等)でも書類スキャンができるため、まずアプリで試してからモバイルスキャナーへの投資を判断する順序が合理的です。価格帯は10,000〜25,000円前後。
スキャンアプリとの使い分け
スマホのカメラアプリによるスキャンは、枚数が少ない・品質への要求が低い場合に十分対応できます。大量の書類を高品質でスキャンしたい・両面スキャンが必要・OCR(文字認識)精度を高めたい場合は専用スキャナーへの投資対効果が出ます。
判断基準(YES/NO)
- 印刷もスキャンも必要 → インクジェット複合機
- 大量の書類をデジタル化したい → ADF搭載ドキュメントスキャナー
- スキャン枚数が少ない → まずスマホアプリで対応
- 持ち運いでスキャンしたい → モバイルスキャナー
Q4. 予算帯別のおすすめ構成
【10,000〜20,000円|エントリー複合機・モバイルスキャナー】
エントリークラスのインクジェット複合機(印刷+スキャン)またはモバイルスキャナーが選べます。印刷頻度が低い・スキャン品質への要求が低い場合の入口として適切です。エントリー複合機はインクコストが高めになる傾向があるため、印刷枚数が多い場合はランニングコストを先に試算します。
【20,000〜35,000円|エコタンク複合機・スタンダードスキャナー】
テレワーク向けプリンター・スキャナーとして費用対効果のピークです。エコタンク搭載インクジェット複合機はランニングコストが大幅に低く、長期使用での総コストが抑えられます。ADF搭載ドキュメントスキャナーの標準クラスもこの帯域に揃い、両面・連続スキャンが実現できます。
【35,000〜60,000円|高速レーザー・高性能スキャナー】
モノクロレーザープリンター・高速ADF搭載スキャナーが対象です。印刷量が多い・スキャンの速度と品質を重視する場合に投資対効果が出ます。テレワーク専用途では過剰になりやすい帯域ですが、副業・フリーランスで書類量が多い場合は検討の価値があります。
判断基準(YES/NO)
- まず試したい・低頻度印刷 → 10,000〜20,000円のエントリー複合機
- 長期使用・ランニングコスト重視 → 20,000〜35,000円のエコタンク複合機
- 大量スキャン・両面スキャン → 20,000〜35,000円のADFスキャナー
Q5. 今日選ぶならどれか|用途別の結論
印刷もスキャンも月数十枚程度(標準構成)
エコタンク搭載インクジェット複合機・Wi-Fi対応・AirPrint/Mopria対応、予算22,000〜32,000円前後が現実解です。理由は、この構成でランニングコストを抑えながら印刷・スキャン・スマホからの操作が揃い、長期間の在宅ワーク使用での費用対効果が高いからです。
書類のデジタル化・ペーパーレス化が目的
ADF搭載ドキュメントスキャナー・両面スキャン対応・Wi-Fi・クラウド連携、予算20,000〜35,000円前後を選びます。理由は、大量の紙書類を効率よくデジタル化するにはADFが必須で、クラウド連携で整理・保存の手間が大幅に減るからです。
印刷頻度が月10枚以下
プリンターは購入せず、コンビニ印刷で対応します。スキャンのみが必要な場合はまずスマホアプリ(Adobe Scan等・無料)を試してから、品質・枚数が不足する場合にスキャナー購入を検討します。
文字・書類中心で大量印刷がある(フリーランス・副業)
モノクロレーザープリンター、予算30,000〜50,000円前後が合理的な選択です。枚数が多いほどランニングコストでインクジェットとの差が大きくなり、長期的なコスト面で優ります。
まとめ
テレワーク向けプリンター・スキャナーは印刷頻度・目的・ランニングコストを先に確認してから選ぶことで、購入後の後悔が少なくなります。
月の印刷枚数が30枚以上なら22,000〜32,000円のエコタンク複合機が費用対効果のピークです。書類のデジタル化が目的ならADF搭載スキャナーを選び、印刷頻度が低い場合はコンビニ印刷とスマホアプリで対応してから購入を判断します。スキャナーはスマホアプリで効果を確認してから専用機への投資を判断する順序が合理的です。
デスク環境全体の構成については、以下の記事で整理しています。
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